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外壁の種類

2020/02/05

窯業系(ようぎょうけい)サイディングにていて。

住宅に使われる外壁の素材の中に、サイディングボードと呼ばれる素材があります。洋風の住宅の外壁に使われることが多いため、名前くらいは聞かれたことがある方もいるのではないでしょうか。

その中でも今回は、窯業(ようぎょう)系サイディングについて紹介します。窯業系サイディングに使われる主原料は、セメント質や繊維質になり、その原料を板状に成形した建築物の外装に用いる防火材料になります。

セメント系の素材強度と木質系の特徴である断熱性を最大限生かした外装になります。

表面部をガラス質のコーティングで耐久性を確保しているため、住宅の外壁材として申し分のない素材になります。

そして、この窯業系サイディングの最大のメリットは、上質なデザインや豊富なデザインを表現できる点になります。

現在の洋風の住宅の外装でレンガ調の外装は、ほとんどがこの窯業系サイディングになります。

まるで本物のような質感を再現できるのもこの窯業系サイディングの魅力になります。

現在では、新築戸建ての10棟に7棟の外壁材が窯業系サイディングと言われている程です。
その窯業系サイディングですが、主に次の三種類があります。

 ・セメント系の現状に木質系繊維を使用し補強した木繊維補強セメント板系のサイディング
 ・セメント質に無機質、有機質繊維を使って補強した繊維補強セメント板系のサイディング
 ・セメントやケイ酸カルシウムなどの無機結合材を無機質、有機質繊維を使って補強した繊維補強セメント、ケイ酸カルシウム板系のサイディング

になります。住宅の素材で問題になったアスベスト(石綿)が含有しているものが多いです。しかし、現在では法律で使用が禁止されていますので、アスベストを使用している窯業系サイディングボードはありません。

法律で規制される前の2000年頃生産されたサイディングにはアスベストが使用されている可能性があります。

アスベストは人体に影響を与えることが問題になりましたが、それ以外は住宅に使われる素材としてはとても素晴らしいものでした。

アスベストは、弾力、不燃性、酸やアルカリに強い、断熱保温性、絶縁体、吸湿性、など建材に必要な要素持っています。

ですが、アスベストは人体に及ぼす枠影響が社会問題になり、法律で使用が禁止されました。

とは言っても、このような住宅の建材にとって素晴らしい素材の代用はそう簡単に見つかりません。

なので、アスベストが禁止された直後のサイディングボードは、代替繊維が使用されており一時的に性質が不安定だったようです。

特に1985年~90年頃に製造されたサイディングは注意が必要になりますので、メンテナンスをしっかり怠らないようにしないといけません。

そして、窯業系サイディングは、非常に水分を吸収しやすい特徴があります。

よって、水や湿気を吸うと伸び、逆に乾くと縮む性質があります。実は、この湿乾伸縮性がサイディングのデメリットになります。

例えば、雨が一日中降っていた場合、その間サイディングボードはずっと給水します。

そして、その吸水によってサイディングボードの重さは、1.2~1.5倍に増えます。

その後その給水した水分を乾燥するためには、自然乾燥で約3日間かかります。
なのでサイディングボードは、雨が降るたびに伸縮を繰り返すのです。

これが何年も続けばどうでしょうか。当然、伸縮に耐えられなくなり、表面の塗装にクラック(ひび割れ)が発生します。

サイディングを釘で止めている場合は、縮んだ際の引っ張りに耐えられなくなり、釘周りの部分が割れてしまいます。また、サイディングボードの板と板の隙間にはコーキング(ゴムのようなもの)が打たれています。

そのコーキングもサイディングの伸縮時に引っ張られたり、紫外線を浴びたりで、ひび割れを起こします。

このようなクラックが原因になり、住宅内部に雨水が浸水します。

そしてそこからどんどんと劣化してしまうのです。

 

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